リツィートにはどこまでいっても抵抗あり

ツィッターは新しい文化だ。フォローしている人のつぶやきを自由にリツィートできる。リツィートは本のなかで「引用」することに相当するだろうか。そういうものだ、とわかればなんてことはないが、慣れるまではなんとも落ち着かない気分だったし、いまだに単なるリツィートはあまりしないほうだ。

いったいなにがひっかかるのだろうか。ひょっとしたら、違法コピーのことがひっかかるのかもしれない。あるニュースをみて気づいた。

作品を見たというファンからのメールに苦言を呈しているアニメ作家がいた。なぜか。海外の違法サイトで見たことを悪びれずに報告してくるファンがかなりあるらしい。なかには友人からコピーを借りた、という人もあるとか。どうやら違法なことをしているという概念がないらしい。

著作物には権利があり、ルールをやぶると著作権法違反となり検挙されることもある。ただし、それも国内に関して、だ。海外の違法サイトについてはどうしようもない。音楽、アニメ、写真、小説・・・あらゆる創作物に違法コピーがはびこっている。

知人のミュージシャンも「友人からコピーをもらって聴きました!」と感想メールが来ることがある、と嘆いていたっけ。聴いてくれること、感想を送ってくれることの有り難み、一方でそれでは自分たちは食っていけないのだ、という切実さ。なかなかめんと向かってファンに対して苦言を呈することは難しいものだが、このアニメ作家は堂々とアピールしていた。

ツイッターのリツィートは、引用という意味が明確だから問題ないのだ。もし、コピペしてつぶやいたら明らかに著作権に違反するだろう。だが140文字で違法だという証明はむずかしいかもしれない。音楽も、ときどき盗作問題が起きるが4小節以上同じ部分があると違法とされる、などという曖昧な基準がささやかれている。少し前に有名な作曲家が盗作で訴えられて敗訴するという出来事があった。それなども、全体的によく似ているが、すっかり真似て作ったかどうか、といえば微妙ではあった。ただ、構成や流れがやはりそっくりで、偶然ここまで似てしまうことがあるか、といえば音楽を作るはしくれとしては、「偶然とは言いがたい」と感じたものだ。

とにかく、人の創りだしたものは著作者の権利が大切に守られているのだから、最大の尊敬をはらう必要がある。安易に引用したり、流用などしてはいけないのだ。どうしてもそうする必要がある時は「しかるべきルールを守るべし」である。

特に私たちは作品であれ、ブログのコンテンツであれ、すべてが飯の種なのだ。ルールを守っていただけないと、とても厳しい。

※自分も実際、CDを友人に貸してもらって聴きました、とお客さんに言われたことがある。さすがに苦言をいうことはできなかった…。