8年やってきて思うこと。

今月はとにかく仕事に関する依頼が多かった。独立や起業に関することも増えてきた。そういう時期だったり流れだったりするのだろう。

なんとなく思い出して8年前を振り返っていた。なんにもない空っぽだったサロン。こんなに広い空間を借りちゃっていったいどうするんだろう、と一瞬だけ途方に暮れたけど、やるしかないと思い立ってとにかく走り回ってみた。ほんの10日で必要なものがすべて揃って内装に着工できた。1ヶ月と少しで完成して11月に入ってからは仕事らしきものを始めることができた。あの時のことを考えるとすべてが奇跡のようにつながっていた。

あの当時の奇跡の連続がなんだったのか。今振り返ってみてわかるのは「願った通りに叶った」ということ。森が見えるところで仕事をしたかった。できるだけ神様のお膝元で始めたかった。そのままぴったりの場所が見つかった。床にはナチュラルなウッドをしきつめて丸い木のテーブルとチェアでゲストをお迎えしたかった。材料もなにもかもがびっくりするぐらいスムーズに見つかって順調に工事もすすんだ。足りない工具もなにもひとつなく、必要なものは必ず届けられた。必要なだけの手助けが得られた。1人で集中したい作業の期間は誰も来なかった。そんなことがあるわけない、と思うようなことが毎日続いた。でも、その全ての流れが「願っていた通りだった」のだと思う。漠然と願っていたこともあれば、具体的にイメージしていたこともあったが、それぞれが願っていた通りになっていった。それは運命といえば運命だったのかもしれない。そうなるべくしてなった。そう願うことすらも定まっていたのかもしれない。だとしても「未知」なる未来を願い、それが現実になっていく流れを体験することは、あまりにも得難い数奇で不思議で、そして本当に素晴らしい体験だ。そうやって完成したサロン。

だがいざスタートしてみると苦労の連続だった。そもそも客商売なんて学生の頃にヨーカドーのアルバイトにレストランのウェーターぐらいしか経験がない。そんな自分がオリジナルのメニューでお客様に商品やサービスを提供してお金をいただくなんて、人生は本当にわからない。それでもなんとかここまでやってこれたのは自分でもびっくりだ。

自分でサロンを構えて一応サービス業というものを営むようになってみて初めて世の中がやっとリアルに見えてきたような気がする。経済というものも肌で実感できるようになってきた。人は皆こうやって仕事をし稼いで家族を養っているのだ。自分の親や先祖の苦労を初めて理解できたような気がする。脱サラして独立開業してまだたったの8年だ。それでもゼロから自分の世界を創造して確立した、という点で自分のスタイルは誇れるものだと思っている。やってよかったと思うし、ここまでがんばれたのは世間の流れにけして迎合しないで自分の信念を貫いて形をつくりあげてきたからに他ならない。ここまでやれた自分だからこそ、世の中で商売をしている人をみて、思うことや感じることがたくさんあり、そして伝えてあげたいことも多い。独立する人、起業する人、経営する人達と接触することがこれからたくさん増えるのだろう。自分なりに築き上げたものをふまえて向き合っていくことができるのではないかと感じている。

これから商売を始める人も多いことだろう。あるいは既に始めている人は無数にあると思う。
そんな人達に今日はひとつだけ。
すべての人にいつでも公平で均等なサービスに心がけて欲しい。お客さんは些細な事に敏感に気づくもの。常に最善のものを提供し続けること。それが基本中の基本だと思う。手打ちそば屋を開店したとしたら、もしも慣れないのなら一日十食限定にすべきだろう。そして質もサービスも落とさずに少しずつ打てるそばの数を増やしていく努力を積み重ね続けること。でも限界が必ずあるのだから、それ以上けして無理をしないことだ。

さて、そんな基本、自分はできているのだろうか…。
霊視をする時に集中力を欠いたことはこの8年間ただの一度もありません。もし、それができなくなったらその瞬間に引退を決心すると思う。

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