物欲考(2)

少年時代、欲しくてたまらなかったものがある。当時、まだ10歳ぐらいだったろうか。半ば強制されていたある習い事を自主的にやめた。小さい頃はそれも楽しかったような気がするが、母親が付き添ってくれて、帰りにおやつのアンパン(道南では有名なワネザキのアンパン)を買ってもらえるのが楽しみで我慢をしていたようなものだ。その習い事は、汽車かバスで通わなければならなかったのだが、学年が進んでからは一人で通うようになりその行き来の時間がつまらなかった。しかもバス通学をするようになってからは「バス酔い」をするようになったので、それがまた辛かった。バスでつかれはてて帰ってきて、ぼんやりしていたのだろう、道路にとびだしてタクシーにひかれそうになったことがある。
通う辛さから開放されたくて、習い事はゴネてやめてしまった。そのあたりから、自分がやりたいことを少しずつ主張するようになった。誰でもそういう年頃があるだろう。

そんな自分が最初にこれが欲しい!といってお小遣いを貯めて自分で買ったもの…。それは「ハンダごて」である。電子パーツを秋葉原に注文して買い集め、ラジオやらなにやらわけのわからない電子工作をはじめた。ラジオ少年は順調にそのマニア度を増していき、同時に音楽にも興味を持ち始めた高校時代には、当時はまだ高価でとても手がだせなかったシンセサイザーを自作してしまった。音はでたがとても実用に耐えるものではなかった。鍵盤も自分で作ったのだが残念ながら証拠写真は残っていない(笑)。もっとも、鍵盤の部品になるような木っ端を探してくれる父もまたかわっているのではないかという気がするのだが。。。

で、そのハンダゴテであるが、いまだに現役である。

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