子育てについてのご相談もすごく多いです。このテーマも少しずつコラムに書いていこうと思います。
私も人の親ですので、普通に子育てについて考えさせられてきました。時に深く悩み、葛藤しました。でも、自分の経験というのはすごく狭いのでそれだけでは他人様の子育てについて、お手伝いをすることはできなかったでしょう。
スピリチュアルカウンセリングでは、お子さんの魂の由来を前提に鑑定をします。ですので、根本的なところのご両親との関係、兄弟間の関係について傾向がわかります。また、お子さん自身の持ってうまれた性質がわかるので、そこからくる注意事項もわかります。
そして、これが一番お役に立てている部分だと思うのですが。お子さんが持ってうまれた傾向がわかるということは、親御さんとして「関わっていくべき部分」と、「どう関わっても根本的には変えられない部分」がはっきり浮上するということなんです。この事がなぜお役に立てるのかというと…。
例えば、ものすごく頑固で反骨心が強い子がいます。そういう子は前世で軍人であったり、ひとつの分野で名声を確立したり。とにかく正義感やプライドがものすごく高い場合は、時に非常に頑固な性質を示すのです。だいたい4〜5歳ぐらいになると魂が持っている性癖というのは、態度や言動にはっきり現れる始めるのですが、その時期になるとほとんど幼稚園に通っています。そして親御さんも仕事で多忙で預ける時間が長くなったり、難しい環境で子育てをしているとします。そうなると、子供が妙に頑固な性格になったのは、家庭や幼稚園などの環境であったり、親の態度などが影響したのではないか。場合によってはご両親が自分のしつけや教育を誤ったのではないか、と自信を失ってしまう場合もあります。
それから、例えばこういうことも実際に頻繁にあるのですが。お子さんのほうが魂のランクが高い、というケースです。魂のランクなどという言葉はあまり使いたくないのですが、説明する為にやむを得ず使っています。魂はそれぞれ経験値が違います。ですから、より聡明であるとか、より受容力があるとか、一人ひとりまったく違う性質を持っているのです。ある分野では、親よりも子のほうが魂の資質が上位にある、ということは本当に頻繁にあり得ることです。それが芸術的なことであったり、学問的なことであれば問題は少ないのですが。もしも感受性の部分であると、なかなか難しいことになります。4〜5歳ぐらいになり、子供の感受性が親のそれよりも優っていると、親を苦しめているのは自分なのだと感じてしまう子供がいます。魂がより繊細で優しい意識を持っていると、家族の苦しみや葛藤に同情してしまう。けれど支えられないことで無力感を覚えたり最悪の場合は罪悪感を持ってしまうのです。当然そんな子は内にこもるようになり、笑顔が減ります。心配しても理由が見つからないので親は親で自分を責めてしまう。そんなふうにお互いに自分が悪い、と勘違いをしてしまう事例も本当に多いのです。
魂の由来から関係性を紐解いて、起きやすい状況に対しての心構えを持っていただくと、余計なことにとらわれずに済むようになります。本来は誰も悪くない、悩んでも仕方のない事態になってもとらわれずに済む。結果、日々をよりしっかりと前向きに暮らしていくことに集中できるようになるのです。そうやってなんとか思春期を乗り越えて、精神的に独り立ちしていく時期まで応援ができれば、子供は自らの守護霊さんとのつながりも安定してくるので、親が子供の魂を見守るという役割は、一旦ピリオドを打てる時期となります。それからは、現実的に生活や教育について面倒をみてやればよいわけです。ただ、お子さんによっては十代後半まで親のスピリチュアルなサポートが必要になるケースもありますから、何事も一概にこうである、ということはいえません。ケースバイケースで個々の事例を掘り下げてみるまで、本当のところはわかりません。
私もすべてに通じる定石というものがあるのならば、本を書き、講演会をやればそれで済むのでしょうけれど、こうあまりにも個々の事例が特別過ぎると、やはり個別にしっかりと向き合っていくということをこれからも、続けていかねばと感じます。