幸せと不幸の境界。

「しあわせ」な運命と「ふしあわせ」な運命。幸か不幸か。プラスとマイナス、陰と陽。

私たちの日常は、運気でいえばプラスのそれとマイナスがバランスよく存在していて、両方があわせてゼロになる仕組みがある。強運をもっている人というのは、マイナスの運気に打たれ強いのかもしれない。運命に流されやすい人というのはマイナスの運気に打たれたら立ち直れないタイプなのかもしれない。人によって同じ命題に対する受容力は違う。でも、「人の人生」をすべて俯瞰してみれば、いいことも悪いことも、同じだけやってくる。

そんな根源的なルールがあるとして…

ある人は、日々の不幸な出来事をなげき、自分に降ってくる不運を呪うかもしれない。
でも、別なある人は、どんな不運にみまわれても、その向こうに希望を見失うことなく努力し続けられるかもしれない。

おそらく、どちらも同じような運命のレールの上をあるいている。でもそれぞれの心模様は、かたや曇天続き、かたや曇のち晴れでしょう。いったいその違いはどこからくるのか。

この世に生まれ落ちた私たちの運命は自然環境に強く影響をうけます。翻弄されるといっていい。命は有限。限りある寿命は死にむかう。うまれつき、私たちは死ぬ宿命。それがそもそも怖い。だから生き延びるために生きようとする傾向がある。そこからすべての煩悩がうまれる。それはけしてなくならない。だから煩悩から逃れるには「死の怖れ」を克服するしかない。

なぜ私たちは死ぬのが怖いのか。その怖さの理由は千差万別、それぞれ違う。だからそれぞれの怖さの理由を見つける(これ、すなわち内観ということ)ことが肝心です。