レイキを教え始めてもう13年。はやいものです。自然、生徒さんもそれなりの数になりました。ということは、生徒さんのなかにも自立してサロンを持たれる方も現れるようになりました。そうなった時に、思いもよらない悩みを抱えることになってしまいました。生徒さんの生徒さん(つまり孫弟子さん)を、どこまで受けれればよいのか、ということです。人にはさまざまな事情があるので、どうしてもサロンを続けられなくなることもあります。それは仕方のないことなのですが、生徒さんは困ります。そういったところの受け皿として「自分はどうあるべきなのか」ということはすごく考えるんですね。とてもむずかしいと思うのは、不平等なことができない。ひとつOKにすると、他もすべてOKと言わざるを得ないのです。ところが、それでうまくいかないこともたくさんあって、少しずつ条件を定めるようになってきたのです。自分も厳しくなってしまうと、これから先もがんばらなければいけない身だし、がんばって続けてくださっている生徒さんの為にもならない。自分はできるだけ先に行かなくちゃいけない、後戻りはできないんです。
いろんなことを考えながら自分の立ち位置を決めざるを得ないのですが。それでも、やっぱり問題が後から後からでてきます。誰も悪くないし、そもそもレイキを学んだり、教えたりすることの大前提には常におおきな善意があるのですから。それなのに、なんだか残念に思う流れが産まれてきてしまうのは、自分の不徳のいたすところだなぁと思っていました。が、そんなことも言っていられないんですね。誰かが困ったりすることは、できるだけ避けたいと思います。
正直、これでいいというはっきりした方向性があるわけではありません。
それは自分の自信の問題とか、意識の問題ということではなく、そもそも「レイキそのものが誰のものでもない」という、いわばフリーライセンスの技法だからなんです。それなのに、レイキを学ぶこと、教えることに、がちがちのルールをあてはめるのはおかしい。でも、なにか規範がないと困る人も現れる。混乱もさけられない。この悩みって、最近までは私一人のものでしたが、孫弟子さんが増えるなかで、なんとなく共感してくれる生徒さん(教師)も増えてきたかな、と思っています。
この話題は、ほとんど一部の人の内輪ネタなのですが。
なぜ、公開で書いているかというと。私自身のレイキを教えていく基本的な考え方を、実は方向転換をしようとしているからなんです。
本来の伝統的なレイキ(現在、私自身も臼井レイキといって教えているもの)と、一線を画したもの(それをなんと称するのかはさておき)。この2つの技法の二本立てでやっていくのか、新しいレイキを前面にだしてやっていくのか。そのはざまで揺れている状態です。
そうはいっても、日々、どんどん新しい技法が産まれてきます。しかし…悩ましいのは、そのほとんどが「伝統レイキの技法をベースにし、それを発展させているようでいて、ひょっとしたらただ元に戻しているだけかもしれない」という感覚があり、自分は改革をしようとしているのか、古典を復活させようとしているのか、どっちにすすんでいるのかわからないのです。ただ、どちらであるにせよ、大きく広がりを生み出しつつある。それが現実に毎日、私のサロンで起きているのです。それらをいかにひろめ、伝えていけるのかは私自身の考え、意識の問題ではなく、レイキの問題?という言い方はおかしいけれど。宇宙の意識の問題?もっといえば、神様が考えることじゃないかな?というようにすら思うことがあります。もはや自分の手元においといて、どうこうできる技法じゃないな。どんどんおおやけにして、みんなで発展させ、磨いていくようにするしかないな。その原石を自分は提供すればいいんじゃないか。
ここまでは考えはだいたいまとまっています。
が、どういう形にしろ、これを進めていくと、少なからずの混乱が生じます。まずは、これまでレイキを学んでくださった生徒さん、すでに教師として教えはじめている生徒さん、これからはじめて学ぼうとする潜在的な新規の生徒さん、ひいては日本中で、世界中でレイキを実践している人達に、なんらかの影響があります。それを最小限にする為には「一線をひいていく必要がある」と思っています。
どうやって線を引けばいいのか。その形が、方法論が、具体的な手段が、まだ思いつきません。ぼんやり思い描いていますが…。
でも一番、てっとり早いのは、まず教えてみることかな、という気がします。
すでに最近のレイキセミナーは、本来の臼井レイキとはまったく別物になりつつあります。なぜそうなったか、というと、そうせざるを得ないからです。新しいものを教えないと、意味がないからです。ある場面で、もはや伝統(それが西洋式であれ、日本古来のものであれ)的な技法だけでは、役にたてない。それがわかっていて教えることはもうできない。
時代はかわっていく。私達も成長していく。当然、新しい技法が必要とされ、誕生し、進化発展していく。自然の摂理じゃないですか。それを止めることは誰にもできないと思います。
さてさて、どう一線をひいていくかは、少しずつ考えていくとして。とにかく、今、これから学びにこられる方については、常に斬新なものが登場します。最近のセミナーでは「短時間で、即効性がある」ワークをたくさんやっています。めざましい変化を体験できます。これはもっぱらセルフケアについて、です。ヒーリングについては、ヒビキ(病腺と同意)の感じ方をどんどん掘り下げています。それから、解剖学、生理学の知識とリンクさせながら特定の症状にたいして積極的なヒーリングポジションをかなり厳密に指示し、実践してもらっています。それこそ、ミリ単位でこまかくポジションを変えながら練習することもあります。日々、医学の知識も学びとりながら教えてきたので、かなり指導できることが多岐にわたるようになってきました。
できれば、整体、カイロ、各種マッサージ、セラピーを学んでいる方にこそ、レイキを取り入れて実践していただきたいと思っています。
また、カウンセラーや精神的なセラピー、ヒーリングを学びたい方には、個人レッスン(当然、レイキ修了者対象です)でどんどんテクニックを伝えていきたいと思っています。でも、入り口はまずは瞑想ですけれど…。瞑想を日々、しっかりと重ねている方は、土壌ができていきますから。習得も早いですね。
と、かなりとりとめなくなってしまいましたが。これは今日、書いておかねば、とおもったので載せておきます。
2013.8.17 T.SASAGAWA as Reiki Master