子供は所詮、子供?
子供は幾つになっても親離れできない面を持っています。実年齢が進んで、社会的にはもうとっくに成人していても尚、親の庇護のもとで暮らしている人もいます。親御さんからすれば、いつ親離れしてくれるのか、自立してくれるのか。自分の目の黒いうちはいいけれど、老いて守ってやれなくなったらこの子はどうなってしまうのか。年を重ねても尚、やきもきし続けている親御さんもいらっしゃいます。親に対する子の内面には、一生かけても成熟しきれない未熟さがあります。それは親子という関係性があるからなので、親は親で頼られてこそ、という自負がある。けれど、あまり頼られすぎても困る。子の側だけの問題ではなく、親子というのは与える側と甘える側の関係性ですから、当事者同士でしかわからない引力が生涯、働き続けるものです。
子が小さいうちは、親としては守るのは当然だし、子も甘えるのが普通。子の実年齢が成人してから先は、現実の関係性はどんどん変化して、はたから見れば自立しているように見えるけれど、心の内側では親子の因果関係はさほど変化していなかったりもします。どれだけあっさりなのか、どっぷりなのかは、すべての親子でまったく違います。まったく親を頼りにしない子もいますし、真逆の場合もあり、本当に様々です。