文月十九日:再び冥福を祈ったこと
午前中に訃報が届いた。
私が演奏活動を開始しようとした時、一番の理解者であり支援者であると同時に、同じステージにも立ってくださった恩人であるYさんが旅立たれた。お元気なうちにもう一度お会いできると良かったのに、長くご無沙汰しているうちに遂に機会に恵まれなかった。残念で悲しくて、しばらく空を仰いで祈っていました。
共演したステージが蘇ってその時に弾いた音楽が心の中に聞こえてきました。Yさんがあの時と同じようにパフォーマンスを見せてくださった気がします。気づいたら光輝く存在に変わっていました。もう帰るべきところに戻られた気がします。
Yさんが光輝く姿を感じていたら、長らくお会いできなかった悔いや、お世話になったことへの感謝の気持ちを十分にお伝えしきれなかった無念さが癒され、心がすっと楽になりました。音楽を奏でる力を今でもこうして届けてくださっている。いつまでもこの方には感謝です。ありがたいご縁だと思います。
こうして多くの方の力に支えられて今日ここまで歩んでこれたのだということを、ひしひしと実感させられます。
この世界での絆が失われても、魂の絆は永遠不滅。そこには無限の安らぎがあります。
けれどこの世界では、失われた絆は二度と取り返せず、不安や絶望を生み出します。有限であることが苦難を作り出しています。
天上界には永遠不滅の光があるけれど、そこに至る道はとても遠いのかもしれません。少しでも近づくため、一瞬でもその光にふれる機会を作るため、私は今この時代に生を受けたのだと思っています。
みなさんにお届けできるものがある限り、続けていきます。光の道を歩んでいきます。
天の世界からの祝福がいつも皆さんに届けられますように。
(ありがとうございました、Yさん。また共演しましょう。)