葉月一日:エネルギーの保存を考える
まだまだ市民生活が落ち着くまで時間がかかりそうですね。
予備バッテリー、ちゃんと用意してあったでしょうか。
ほぼまる2日の停電があると、スマホを2回分充電できるぐらいのバッテリーがあると丁度よいかとおもいます。
今もそうですが、こういうことがあるとしばらく品切れですぐに手に入らないもの。普段から使い慣れておくことと、いつも満タンに充電しておく習慣をつけておくのがベストです。
あとは予備の電池はどれぐらい必要か。
照明用にLEDライトをいくつか用意しておきましょう。キャンプ用のランタンタイプが部屋毎にひとつ、あとは各自手元の小型のライトがひとつずつでよいかと。
電池式であれば2日分の電池を普段から備蓄しておけばいいので。たとえば単3電池4本で5時間点灯するライトなら8本もあればいいでしょう。
ラジオも是非必要。その分もカウントして数を出しましょう。
電池は食品の賞味期限と同じで、数年たつと自然放電して使えなくなってしまうので。日常的に使いながら、備蓄が減ったら常に補っておく習慣をつけるのが大事です。
今回は真夏でもなく、真冬でもなかったのは幸い。真冬だったとすると、大変でした。ただそこを想定するとなると、ポータブルの灯油ストーブを用意するのが精一杯でしょう。暖房用の灯油ボイラーを稼働させるには交流電源が必要。大容量のバッテリー式電源装置があれば数時間はボイラーが立ち上げられます。心配な方はそこまでは用意しておいてもよいかもしれません。ただ、過剰な準備も現実的ではありません。
電気に関しては、最善はインフラ全体でもっと細分化されていく方向に向かうこと。今回は厚真火力発電所に負担が集中していたのが大停電の根本原因。その背景には北海道の電力事情として、この大きな島が実質孤立している状況があります。本州は東日本全体で電力網がつながっているから大停電が起きにくい。それに比べれば分が悪いわけです。
小規模な発電所が増えるとか、家庭毎にバッテリー式の蓄電装置が普及していく時代がくれば停電のリスクは減ります。そのためにはもっと安価で高性能なバッテリーが開発されるのを待たねばならないでしょう。
電力の問題は、北海道全体の問題なので個々ができることがあまりないと思います。せいぜい予備バッテリーやLEDライトを備えておくことぐらいです。心配してもしかたがないので、日々のことに集中して前をむきましょう。
ずいぶん昔のことですがラスベガスに仕事で数日滞在しました。本当に砂漠のなかにこつ然と街が出現するんです。よくあんなところに街を作ったものです。当然それらを維持する電力が必要なわけです。逆にいえば電力さえあれば、巨大な幻想の街を形にすることができてしまう。
この大地をどうアレンジして魅力的な土地にしていくのか。アイデアも技術も必要ですが、私達のビジョンがなによりも大切です。自然をあるがままにみせていくのか。ラスベガスのようにしたいのか。どちらなのでしょうね?