長月二十八日の雑記:もうすぐ晦日です。どうか良い新月をお迎えください。

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A子さんは、ほんの少し前まで、ほとんど外出もできない状態でした。当然、仕事も長く休職状態。実家とも疎遠で、心身ともに本当にいく場所がないという日常が続いていました。本人も将来が見えず、不安が消えない毎日が続く中で、サロンに通って来てくださっていました。

できるだけのことをしてあげるしかない。

これは私のたった一つの姿勢です。とにかく、今の自分ができる技術や知恵を全て提供する。それ以上でも以下でもない。いつもそのように皆さんに接しています。A子さんにも同様に、できるだけのサポートをし続けました。

それからしばらく年月が経過しました。その間に、いよいよ社会復帰への流れ、就職先探しのお手伝いなどで何度かやりとりがありました。

久しぶりにまたA子さんからの予約メールが入りました。「もう限界かもしれません」という一言が気になりました。少し落ち着かない気持ちで予約の当日を迎えました。

セッションが終わる頃、私は久々に会ったA子さんに向かってこう断言しました。
「あなたはもう大丈夫。」

私の目を通して見えるA子さんはもうかつてのA子さんではありませんでした。しっかり芯が通って安定感がある。自信もついてきたようです。何より、もう二度とあの頃の自分には戻りたくない、という強い意思が伝わってきました。予約メールの中の、弱気なコメントはなんだったの?と思うほどでした。そこはとても嬉しい誤算でした。

私は決して自分の考えや価値観だけで判断したり物を言ったりしていません。私の目を通して見えるA子さんに、宇宙(そら)がそう伝えるように言うのです。
「あなたもう大丈夫」と。

まだまだ長い人生。これからまたいろいろな試練がやってくるかもしれません。でも、それはきっと普通の人に普通にやってくる、辛いけれどきっと乗り越えられる試練なのでしょう。

誰しも、もはやこれまで。もうおしまいかもしれない。そんなふうにとことん否定的になる局面があります。

人生は一度きりで終わりではなく、魂は何度でもリベンジをして生まれ変わってきます。だからといって簡単に諦めていいわけではありません。人生ってとても貴重なんです。生まれてから最後の日まで、毎日がとても貴重な宝の山のように、たくさんの気づきや挑戦の機会に満ちています。

A子さんは、とても孤独で追い詰められていて本当に辛い日々を送っていました。けれど見事に乗り越えました。ちゃんと自分で向き合って、そこから逃げ出さずに、しっかりと未来につながる鍵を受け取りました。

その鍵は「希望」といいます。

皆さんも、もし辛くて厳しい局面にぶつかったら一番必要なのは「希望」かもしれません。

今はいろいろなことが本当に厳しい、難しい時代にはいりました。全ての人に「希望」が授かるよう祈らずにいられません。

全ての人に、暖かな優しい光に包まれる明日がきますように。