ポエム:72人への贈り物
これは単なるポエムです。
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私はある出来事で寿命を迎えることになった。
その間際に神様から「あと3日生きてよい」と自由な時間を与えられた。
ただし、私の延命には条件があった。それは「本当にやりたいことだけをやる」ことだった。
結局、私は「自分が本当にしたいことがわからなかった」ので、あと3日生きることを辞退した。
その代わり神様が与えてくださった3日間を、1時間ずつ72人の人に分けてあげてほしいとお願いすることにした。
私はもう十分生きたから、あと1時間の命があれば、大切な人にお別れを伝えることができる人たちに分けてあげてほしいと願ったのです。
神様は笑顔で「よろしい」と受け入れて下さった。
死に目に会えなかった人、最後意識のないまま亡くなっていく人、世界中のそんな人たちが、最後にあと1時間、お互いを理解しあったり感謝しあったりする時間を過ごすために私の命を分けてあげたかった。
私は今、天国にいて、私の残してきた最後の1時間を受け取ってくださった人たちと出会うことができた。
ある人はアフガン人だった。ある人は中国人だった。コロナで失職して絶望のあまり自死をしようとした人。難民生活で餓死していく人。ガンや難病で闘病の末に昏睡状態だった人。
皆、最後の瞬間、奇跡的に意識が戻って家族に別れを伝えることができたと喜んでくれた。
私は今、神様の素敵なプレゼントに本当に感謝している。
そして私の最後の命を1時間ずつ受け取ってくれた72人と、天国で穏やかに過ごしています。