じっと空を感じてみよう
そうすれば地球の方角がわかる
体内コンパスを目覚めさせよう
そうすれば一年のカレンダーを体は理解できる
私達の一年は地球の上にいる自分の体ありき
一年という周期を数十回繰り返す
それが人生の全て。
じっと空を感じてみよう
そうすれば地球の方角がわかる
体内コンパスを目覚めさせよう
そうすれば一年のカレンダーを体は理解できる
私達の一年は地球の上にいる自分の体ありき
一年という周期を数十回繰り返す
それが人生の全て。
今日の安息日があなたと大切な人達にとって
良き日であったなら、私達はとても安らぎます。
あなたの今日が笑顔で満たされていたなら、
光射す木漏れ日の葉をゆらしたでしょう。
あなたのまなざしが愛する人に注がれていたのなら、
ほおをなでるそよ風になったでしょう。
あなたの心が、おだやかで幸せであったなら、
足元の名も無き草花のなかから祝福を送ったでしょう。
あなたの心が安らかであればあるほど、
私達はあなたの近くにいられます。
あなたの未来が明るく輝くほど、
私達はあなたの中にいられます。
あなたの心が祈りに満たされるほど、
私達はあなたと共にいられます。
いつも、あなたのそばにいて、
共に祈っていられますように。
そこで私達ははじめて祝福を受けられます。
あなたの祈りのなかに、私達は生きられます。
高い所まで、すっかり枝も折れ、皮もはがれたみすぼらしい松の木の下で、
私は少年と並んで腰をおろしている。
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誰もいない小さな部屋で、さしこむ青白い光をみつめる目。
しわくちゃの手、まがった関節。いたむ節々。
さすってくれる人もいない。声をかけてくれる人もいない。
あと何回、満月をみるまで命が続くのか。
生きようともしない、かといって死のうともしない命。
自分がどこからきて、なんの為に孤独死を迎えようとしているのかもわからない。
運命はあまりにも過酷だ。
ここで暮らしている人は皆、必死でいきている。
誰も隣人の生死をたしかめるゆとりなどない。
もはや自分は生きていてもしかたのない存在。
だが、死ねばかろうじてニュースで、孤独死老人の人数に加えられる。
だから、ひとりで死ぬほうがまだ少しは世のためというものだろう。
空の月には、わたしが見えているのか。
しろく霞む空の、青い月を、私は幾百回もみてきた。
終戦の日も知っている。東京オリンピックも、万博も、ビートルズ来日も私は知っている。
さほど大病もせずに生きてこれた。
地道に働いて生きていた。
あまり病院もいかず、薬ものまず、医療費で世間に負担をかけてきたつもりはない。
が、こんなにわびしい末路とわかっていて、歯を食いしばって生きてはこなかったろう。
誰にも看取られずに、この世とさよならするのなら、いっそあの日、津波に飲まれてしまったほうがよかった…
悔いることなどなかった人生だが、今日はさすがに人生がうらめしい。
国にも、町にも、仮設の隣人にもうらみはない。誰のせいでもない。
ただ人生がうらめしい。
ただ、あの青白い月が、遠すぎてわびしい。
お前はおれの余命をしっているのか。
これが最後なのか、あと幾度かお前を見つめる夜を過ごすのか。
お前はおれの心臓が止まる時をみまってもくれるのか。
せめて、おまえだけは、おれのひとりの夜を、みまもってくれるのか。
蒼い月よ・・・